【解説】タロットカード「死神」は正位置でも良い意味で読める

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皆様こんにちは
『本気のタロット講座』へようこそ。

今回は「死神」のカードについて解説をしていきたいと思います。

この死神はタロット78枚の中で一番有名のではないか?
と個人的には思っています。

特に正位置では
「破滅、終末、終局」など
ネガティブなキーワードが多く書かれていますね。

それゆえ、
アドバイスの位置に死神がドローされた時、
あまりのネガティブキーワードの羅列に
リーディングに困ってしまうこともあるかもしれません。

本記事では、
そんな死神が読みやすくなるように解説していきます。

是非、
死神リーディングの参考にしていただければ嬉しいです。

目次

タロット「死神」は正位置でも良い意味で読める

大アルカナカードを
愚者から順を追って解説してきましたが、
ここに来て「ネガティブカードの代表」のような死神に到着しました。

死神のカードは一般的に
「ネガティブなカードである」
「怖いカードである」
というようなイメージがありますが…
実は、タロットカードには吉凶の概念はありません。

例えば、
死神が出たからネガティブで、
太陽が出たからポジティブというものではないのです。

他のカードとの兼ね合いで
臨機応変に読んでいくことが大切になっていきます。

さらに、
アドバイスの部分に
死神などネガティブ寄りのカードが出たからといって
アドバイスが出来ないということもありません。

死神を読む際は、
「破局」「終了」といった
カードの意味だけを追わないことが大切なのですね。

他の記事でも多く取り上げているように
絵の部分、シーンなどを単体で考え
そこからイメージを膨らませていく事が読みやすさの秘訣になっていきます。

そう考えると
逆に死神のカードは絵が細かく描かれ、
「観る部分」「切り取れる部分」
「イメージできるシーン」が多いですので、
慣れれば格段に読みやすいカードに変身します。

そういった観点からも
解説を進めていきたいと思います。

骸骨(ガイコツ)

死神のカードの主人公は鎧を着たガイコツですね。

ガイコツと言えば…
下の画像を見た時、
どのような「感想」が思い浮かびますでしょうか?

人のガイコツ画像が生々しいので
敢えて獣系のガイコツの画像を載せますね。

筆者の感想です。

時間はかかるが土に還る、バラバラになっている、もう動かない、何だか怖い、永遠に眠る、乾いている、これ以上頑張る必要がない、これ以上は発展しない、余計なものが削ぎ落されている

というように色々と感想が浮かんできました。

連想法タロットリーディングでは
絵の部分、オブジェを切り取って、そこからイメージし、リーディングに繋げていく。
という方法を用います。

筆者は下の画像のように、
死神のカードのガイコツ部分を単体で切り取って
先程のガイコツ画像にイメージをすり替え、感じたことを箇条書きしたのです。

実は、上記で書いたワードは…
リーディングキーワードとして
死神のカードを読むのに使えてしまうのです。

Ex.)
土に還る⇒「物事がひと段落する」
バラバラ⇒「離れる」
動かない⇒「一時停止」
何だか怖い⇒「恐怖心」
永遠に眠る⇒「完全休養の比喩表現」
乾いている⇒「ドライなヤツ、気持ち」
頑張る必要はない⇒「今は休む時」
これ以上発展しない⇒「ひとつのゴール」
余計なものを削ぎ落とす⇒「高純度に自分を磨き上げる」

「⇒」の先が死神のキーワードとして使えるものです。
これらを相談内容に合わせて使っていくという感じですね。

連想法タロットリーディングには
タロットに描かれている部分を切り取り、
イメージを「同じような何か」にすり替えてそこから言葉を広げていく。
という技があります。

他にも死神のカードなら…
「沈む太陽」=「日没の瞬間」
「登る太陽」=「日の出の瞬間」
「死神の鎧」=「西洋の騎士の鎧」
「死神の白馬」=「リアル白馬」
「旗の白百合」=「本物の白百合」

というようにイメージを変換していくことが出来ます。

この方法は
タロット78枚
全てに応用できる技ですので
是非、手に入れて戴ければと思います。

絵のシーン

この絵のシーンに注目してみましょう。
白馬に跨り歩いてくる死神の前に
隠者、力の女神、法王が登場しています。
子供も死神を見上げていますね。

これは、
どんなに偉くても、愛に満ちていても、
子供であろうと、隠者のような賢者であろうと…
『死は誰にでも公平にやって来るもので、決して逃げる事が出来ないものである』
筆者はそう受け取りました。

タロットに描かれているシーンから
「この絵は何を表現していると感じるのか?」
ということをイメージし、それを文章にしてみたのです。

『死は誰にでも公平にやって来るもので、決して逃げる事が出来ないものである』
です。

実はタロットの絵を観て
感じた感想は、そのままリーディングキーワードに変換することが出来ます。

例えば上の文章から
「誰にでも公平である」
「逃げる事が出来ない」

という2つのワードを取り出します。

そしてそれを
・誰にでも公平というのはどういうことか?
・逃げる事が出来ないとは何から逃げられないのか?

と考えて、相談内容に当てはめていきます。

Ex.1)
誰にでも公平:
えこひいきしない、平等に接する、Aさんは良いけどBさんはダメとしない、
見かけで判断しない、皆に優しく接する、皆に対して指導する…etc.

完全歩合制キーワードを取るなら⇒「10の仕事をした人には10の報酬」「2の仕事しかしない人には2の報酬」というのもフェア(公平)です。

Ex.2)
何から逃げられないのか?

「立ちはだかる壁」とも言い換えられます。
締め切りの時間、戦えるが自分より力の強いもの、
時間の流れ(時間は止めらない)、運命(抗えないこともある)
などです。

人生を生きているならば、
必ずと言っていいほど乗り越えたい壁というのは出て来ます。

そんな立ちはだかる壁に対して
・完全に諦めるのか?
・玉砕覚悟で立ち向かうのか?
・戦略を立てて挑むのか?

どの選択をするのかによって
乗り越えた後の自分って変わってきますよね。

今回は「逃げられない力」を「目の前に立ちはだかる壁」とイメージの変換をしてみました。

上記「公平」の色文字部分と「立ちはだかる壁」に対してどう挑むのか?
という部分はリーディングに使えますよね。

ちなみに
立ちはだかる壁(死神)に
登場人物を勝手当てはめてみます。

隠者=玉砕覚悟で立ち向かった。
法王=戦略を立てて挑もうとしている。
力の女神=完全に諦めている。

としても面白いですよね。

「絵を観て何を感じるのか?」
というのは、個々人によって変わってきます。
「正解である」「間違っている」というのは全くありません。

是非、絵のイメージを文章にすることに挑戦してみてください。

陽は昇るのか?沈むのか?

画像の赤で囲った部分、
死神の背景向かって右側に
二本の塔が立っており、
その間に「太陽」が描かれています。

パッと見、太陽は昇っているように見えますね。
でも本当は、沈む太陽を描いているかもしれません。

実はこれは、
相談内容や、全体的なカードの出目、隣接するカードによって
「昇る太陽」にも読めますし「沈む太陽」にも読めます。

隣接するカードや全体的なカードの出目がポジティブな印象なら、
この太陽は『昇る太陽』と読むべきです。

キーワードは…
日はまた昇る、明けない夜は無い、止まない雨は無い、希望はすぐそこにある、努力は報われる、初日の出を見る、朝日を浴びる、人生の夜明けを実感する、希望に包まれた瞬間、
多くの人に認められる、成功に近づく、物事が成就する、命拾いをする…etc.

というように読んでいくことが出来ます。

その逆で、
隣接するカード、全体的なカードの印象がネガティブっぽいなら、
この太陽は『沈む太陽』です。

キーワードは…
タイムリミットが来る、日が暮れる、永い夜が来る、雨の時期が来る、暗転する人生、停滞期に差し掛かる、夜だから静かにするべし(ヘタに動かず様子を見る)、陽が落ちるまでに行けるところまで行く、物事が終盤に差し掛かる…etc.
他にも色々な読み方があります。

死神の太陽が「昇る太陽か?」「沈む太陽か?」その判断材料としまして、こちらの記事も参考にしていただければ嬉しいです。

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死神の白馬

死神の乗っている白馬に注目してみます。

この白馬は、
胴体もたてがみも真っ白ですね。
そして目は赤いです。
手綱も髑髏と剣の十字の模様です。
馬の表情などから受ける印象も
コートカードのナイトたちの乗っている馬とは別物という印象を受けます。
「死神世界の馬」という感じですね。

死神を読む際、
この馬は何をしていと感じるか?
と考えるのもリーディングの材料になります。

※「この馬は○○をしている」という正解はありません。
個々人の感じたイメージによって変わると筆者は思っています。

例えば、
私は師から
マルセイユ版の死神と、ウエイトスミス版の死神。
彼等は『種を土に埋めている』と教えられました。
ここで言う「種」というのは「死者」のことです。

一度マルセイユ版の死神を見てみます。

鎌を持ったガイコツが立ち、ばらけてしまっているキングとクインの傍を歩いています。
そしてその地には葉っぱが芽吹いています。

師曰く、
このガイコツが持っているのは鎌ではなく「鍬(くわ)」である。
植物が生えているなら、ここは畑である。
そして、死した者は新たな芽吹きを迎えるための種である。
このシーンは「死神が土を耕し種を撒いているものである」と教えられました。
死が無ければ、新たな生命は生まれない。
すなわち、生と死は表裏一体である。

…ということです。

死というのは視点を変えれば「種」になると捉えられます。
種はカラカラで、緑もなければただの粒です。
死というのは「種に戻る」というニュアンスを持つことも出来るのですね。

同じように
ウエイトスミス版の馬も
『白馬が前足で土を掘り死者を埋めている』と教わりました。

このお話から筆者がキーワードを出すなら…

生と死は表裏一体、1つの終わりは1つの始まり、終わったからこそ次を始められる、リセットボタンを押し再スタートする、別れは新たな出逢いの序曲、失敗を次のチャレンジの踏み台とする、陽は沈まなければ登らない、雨が降らなければ虹は出ない、倒れなければ起き上がるという行動を起こせない…etc.

かなり比喩的表現が多くなりましたが、
『死と生は表裏一体』という部分からキーワードを出しました。

先程もお伝えしましたように、
この白馬がやっている事は、
死者を前足で埋めているのかもしれませんし、前に進もうとしているのかもしれません。
「何をやっているのか?」
その正解はありませんので、
タロッティスト個々人が感じたまま読んで戴ければと思います。

白馬を別の視点から観てみる

先程の項目では、
死神の白馬は死者を土に埋め、
『生と死の表裏一体さ』を表していると書かせていただきました。

ただ、
リーディングに使っていくとなると難しいお話です。

ですので、
もっと「連想法タロットリーディングらしい」白馬の読み方をしてみます。

白馬が何をしていると思うのか?
この白馬を観て感じたことをリーディングに応用していきます。

例えば筆者は…
この白馬が前足を上げているのは、
『ゆっくりと前に進んでいるからだ』と感じました。

そうでなければ、
一歩ずつ大地を踏みしめているでも良いですし、
一歩ずつ確実に歩んでいるでも良いです。
死神が絶対的強者というなら…
優雅に歩を進めているでも良いですよね。

そのような感想を持ちました。

…そしてお気づきになられましたでしょうか?

今挙げました4つの感想、
①ゆっくりと前に進んでいる
②一歩ずつ大地を踏みしめている
③一歩ずつ確実に歩んでいる
④優雅に歩を進めている

これらは既に、
リーディングキーワードに成ってしまっています。

下記はその例文です。

①ゆっくりと前に進んでいる

例えば恋愛ならば、まず2人の関係を決して焦ってはいけません。
早くしないと他の人に…
だから連絡先を交換しようと焦る。
早く食事に誘おうと焦る。
これは良くないです。
焦ってガッつけば、相手は警戒します。
恋愛において、相手に警戒されるというのは、進展を難しくさせることにしかなりません。
そこまで関係が深くないなら、まずは会った時に確実に会話ができる関係を作ることです。
ではその為には?会った時には毎回、目を見てニコッと挨拶が出来る状態を作ることです。
それだけでも「こちらへの安心感」というものを味方につける事が出来ます。
恋愛に大切なのは信頼関係です。
ゆっくりと関係を前に進ませていく心持ちが成就への近道です。

②一歩ずつ大地を踏みしめている

今ネガティブな環境であっても、漫然と時間をやり過ごさないでほしいのです。
例えば、
キチンとその時間を自分の中に刻むことで、次の事態への備えが無意識に出来るようになります。
それは具体的な打開策かもしれませんし、そもそも同じような体験をしないように事前に回避できる「野生の勘」になるかもしれません。
その環境において一歩ずつ大地を踏みしめていく心持ち…。
今置かれている状況下では難しいことかもしれませんが、頭のほんの片隅に置いておくだけで大丈夫です。
後に必ず報われる日が来ます。

③一歩ずつ確実に歩んでいる

「ローマは一日にして成らず」という言葉があります。
高い目標を立てて、今日の明日に成果が出る事は無いですよね。
恋愛だって、事業だって、肉体だってそうです。
日々の努力の積み重ねが目標へ近づく道になります。
ただ…
目標に向けて猛ダッシュするのではなく、
今日より明日と一歩ずつ、でも確実に目標へと繋げる行動と心持ちが大切です。
その中には当然「休む日」というのも含まれます。
休息は心身を回復させる最良の方法で、
それが無ければ、次に歩くことが困難になるからです。
行動と休息、このバランスを上手く取ることが確実に目標に近づく秘訣です。

④優雅に歩を進めている

歩き方というのは、その人の印象や、その人自身の心を左右します。
例えば、
猫背になって下を向いて歩いているよりも…
背筋を伸ばして前を向いてゆったりと歩いている人の方が格好良く見えます。
人の目を惹くとしたら、断然後者です。
それにその人自身の心境も変わります。
下を向いて猫背で歩けば、何だか心にも「余裕」が無くなっていきます。
背筋を伸ばして前を向き、ゆったり歩けば勝手に余裕のような心境が生まれてきます。
歩き方ひとつで、見た目や内面の変化を作ることが出来るのです。
どうせ同じ場所へ向うのなら、優雅を気取った方が、断然その後の時間を良い時間に繋げられますものね。

────────────────────

このように読んでいくと、
死神でも「生、死」という難しい概念を用いることなく読んでいけます。

①まずこの白馬を観て、何を感じたのか?
何をしているように見えるのか?
それを箇条書きで書き出していってみてください。

②次にそれを、
片想いや復縁に置き換えると一体どういうことなのか?
相手の気持ちに置き換えると一体どういうことなのか?

という事を考えていってみてください。

それが出来たら
タロットを読めたことになるのです。

ちなみに
この方法は
タロット78枚全てに応用できますので、
是非、少しずつ慣れていってみてください。

川を行く船

絵のシーンに目をやってみましょう。

周囲には高い丘があって滝が流れています。
その下には川があり、
とても小さい描写ですが、船が一艘(いっそう)浮かんでいます。

ウエイトスミス版タロットにおいて
船というのは『ライバル』を表しています。
死神のカード以外にも
背景に船が登場しているカードがありますので
是非見てみてください。

では、一体誰のライバルなのか?
それは各カードの
登場人物に対するものとして考えていきます。

例えばこのカード「死神」のライバルは何でしょうか?
それは「生きること」「生きたいと願う心」もそうでしょう。
「命」や「生命力」とも言い換えることも出来ます。

死神のカード…
この『船』の部分を読む際は
死神のライバルである
『生きる、生まれる、命、生命力』
という言葉からイメージを膨らませてみてください。

下記は死神のカードに描かれている船…
「死神」のライバルである「生命力」から連想したキーワードです。

船を観てのキーワード例:
明日に希望を持つ、新芽が生える、生まれ変わる、新しく生まれる、再起動する、再起をかける、生き残るため一か八かの賭けに出る、生きたいと願う、何をしてでも生き残る、バトルロワイヤルに勝利する、花開く、満開に咲き誇る、雑草のように強くある…etc.

本記事の
「陽は昇るのか?沈むのか?」の項目で、
死神のカードには陽が描かれており…
「昇る太陽か?」「沈む太陽か?」
そのどちらに読むことも出来ます とお伝えしました。

上記のキーワードは
「昇る太陽」として見た時や、アドバイスなどにも使えます。

このようなリーディングは、
死神らしからぬ面白いリーディングですよね。

死神がドローされたって
決してネガティブだけに読む必要は無いのです。

死神の甲冑

死神と言えば、
イメージ的には
ボロボロのローブを着ている感じですが、
「DEATH.」に描かれている死神は黒い甲冑をまとっています。

甲冑をまとって赴く場所は、
大体は戦いの場所ですよね。
例えば、
この死神にとって、命を刈りに行くとは戦場に赴くことなのです。

『生かすも奪うも全ては死神の気分次第』
というイメージもあるかもしれませんが、

神話によると死神は、
死を迎える者が魂だけになり…
死してその魂が現世で彷徨い、
悪霊と化してしまわぬよう冥府へ導く。

魂の管理者として、その役目を最高神から担っているとされています。

死神は見方を変えるなら…
『プロフェッショナルとして戦場に赴き命を獲る』
という表現が出来ます。

だからこその甲冑だと筆者は睨んでいます。

よくイメージされる
ボロボロのローブよりも
『マインドをもって良い仕事が出来る』
そういった解釈も出来ます。

これは
私達の日常、仕事などでも同じことが言えます。

例えば…
職場に赴く際、
汚れた衣服やヨレヨレのスーツしかなければ
ただでさえ行きたくない職場へのモチベーションはもっと落ちます。

ですが、
バシッと服装をキメるだけで、
「よし、行くか!!」という気持ちに変化したりします。
その気持ちがあるか否かで、
その日の仕事に対するモチベーションが変わります。

これは仕事だけではなく、
友人と会うのも、買い物に出かけるのも、デートに行くのも…
全てに共通して言えることだと、筆者は強く思っています。

下記のキーワードは
このお話を基に出したものです。

戦いに赴く、戦装束をまとう、プロフェッショナル、○○の専門家、専門領域を1つ持つ、プロ意識、プロ根性、身なりを整える、外見は内面に伝染する、自分の強みを1つ持つ、外見をキメてモチベーションを上げる、ルーティンを用いて士気を高める…etc.

死神のアドバイスに使えますので
是非、参考にして戴ければ嬉しいです。

旗に描かれている絵

死神は手に旗を持っていますね。

ここには花のような絵が描かれており、
「薔薇」や「白百合」といった説があります。

本ブログでは
「白百合の説」を採用してお話をしていきたいと思います。

白百合というのは
大天使ガブリエルから処女受胎告知を受け
イエスを産んだ聖母マリアを表す図像学です。

すなわち白百合は「生命の象徴」とも言い換えられるのですね。

死神が生命の旗を持っているのは…
死と生は表裏一体、死があるから生があり、逆もまた然り。
「白百合」はそれをメッセージしているのです。

死というものがあるから、新しく生まれる命があるのですね。

そして死というのは、
「生命」に限ったお話でもありません。

例えば…
恋愛では失恋という終わりがあったりします。
ですが、
失恋という出来事があるからこそ、新しい恋が始まります。
その失恋から何かを学んだなら、その人は、新しく生まれ変わったことになりますし、
その学びは、以前の恋愛よりも素敵な恋愛を連れてきます。
これも『終わりと始まり』です。

企業に勤めていても
退職をする、させられる…という終わりがあったりします。
ですが、
その出来事があったからこそ、新しい道が見つかったりします。
退職を期に新しいことに挑戦したとして、
今まで知らなかった自分の才能、得意な事に気づけ活かせる場所を見つけたとしたら…
それは「生まれ変わり」「新たなスタート」と言い換えることが出来ます。

『何かの終わり』は『別の何かの始まり』なのです。

死神の最も重要なメッセージは、
『その終わりは別の何かの始まり』です。
それを手に持つ旗に描かれた白百合によって、伝えているのですね。

カードの名前

タロットカードは、
各カードの名前からも連想してリーディングをすることが出来ます。

このカードの名前は「DEATH.=死」です。

この名前から
そのまま『死、終結、終わり』と読んでも全く問題はありません。

ですが折角ですので、
「死、終結、終わり」という単語から色々とイメージして…
別のリーディングキーワードに発展させていきましょう。

下記で解説をしていきます。

死とは:移り変わりである

死、終結、終わり…
これらの単語を別の視点から見ると
『移り変わる』というキーワードに変換することが出来ます。

「生命が死を迎え、新しい生命が誕生する」

「ひとつの物語が終結を迎え、次の物語が始まる」

「ひとつ物事が終わり、次の環境を迎える」

これらは
物事が流れの中で移り変わっていくイメージです。
このように考えると、
運命の輪とも似ているかもしれませんね。

以上の事から「DEATH.」という名前を
『移り変わる』というキーワード変換してみました。

では、
「移り変わり」というキーワードを
さらに細かくしてリーディングキーワードに応用してみます。

季節の移り変わりを肌で感じる、環境が変わる、状況や状態が変わる、心変わりをする、考えが変わる、AからBに気が移る、突如として態度を変える、方向性を変える、AからBに意見を変える、気分転換をする、自分のモードをONからOFFに切り替える、AからBに乗り換える、夜が終わる…etc.

「移り変わり」というキーワードから
移り変わることにはどんなことがあるか?
行動や心など、様々な側面から考えてみると…
死神らしからぬ面白い読み方が出来ますね。

死とは:絶対的な力である

死とは「絶対的な力である」と定義することもできます。

何故なら
死は地球上の全ての生き物に襲いかかってきます。
どんなに強い生き物でも、
どんなに硬い生き物でも、
どんなに素早い生き物でも、
どんなに賢い生き物でも、
どんなに美しくとも、お金持ちでも、頭が良くても、愛に満ちていても、
権力を持っていても、地位、名誉、名声に溢れていても…

死は必ずやってきます。

地球が誕生して46億年…
その地球上で生まれた生き物で、
今もなお、死に勝利し続けている生き物はいますでしょうか?

以上の事から
「DEATH.」という名前を
『絶対的な力』という言葉に変換してみました。

では、
「絶対的な力」というのを色々な角度から考えてみます。

時代の流れに飲み込まれる、ボスに服従する、圧倒的戦力に屈服する、運命に翻弄される、死にはあらがえない…etc.

力の規模を日常の範囲内に縮小していけば、
もっと多彩に読んでいくことが出来そうですね。

例えば…
レストランにディナーに行ったら今日は定休日だった。
電車が遅延して完全に○分遅れる。
会社の上層部の決定に従わねばならない…etc.

これらは「一個人の力」ではどうしようもないですよね。
このように力の規模を小さくして「DEATH.=絶対的な力」をイメージしていくのも面白いですよ。

死とは:取ってなくすことである

死とは「取ってなくすこと」とも言い換えられます。

例えば、
この地球上で命を全うしたあとは、
土に還るか、火に還るか、水に還るか、風に還るか…

例外はありますが、
その個体はどこかに還っていきます。

という事は、
今、いる場所からは居なくなってしまうのですね。

以上の事から「DEATH.」という名前を
「取ってなくす、除去する」という言葉に変換してみました。

では、
「除去する」というの単語を色々な角度から考えて、
リーディングキーワードに変換してみます。

自分の中の不要な気持ちを取り払う、悲しい気持ちを取り払う、古い考えを捨てる、その環境から自ら離れる、断捨離をする、不安を払拭する、恐怖を取り除くために気を奮い立たせる、退職する、引っ越しをする、掃除をする、売却をする、携わっている物事から引退する…etc.

本項目では「DEATH.」という名前から
色々なリーディングキーワードを取り出してみました。

タロットリーディングに大切なのは、
ひとつの単語や言葉を色々な角度から考えて、言葉を広げていくことです。

そうすることで、
「DEATH.」という名前であっても
「死、終わり」というだけでなく、様々な読み方をしていくことが出来るのですね。

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アドバイスで死神…どう読む?

死神のカードは一般的に、ネガティブなカードとされていますよね。
この絵の主人公のガイコツや絵のシーン、
このカードにつけられた意味たちが
『死神はネガティブなカード』という刷り込みをしてしまっているのかもしれません。
名前も「DEATH.」ですしね。

試しに書籍などで、死神の意味を調べてみますと…
正位置ではネガティブなキーワードばかりでした。

その中でも強烈な単語を抜粋しますと…
「強制終了、破滅、崩壊」
と書かれています。

もし、アドバイスカードとして
死神が出てきた時、どう読んだら良いのでしょうか?

ありがちな読み方が…
「強制終了しないでください
「破滅させないでください
「崩壊させないでください
という感じなのですが…
実はこのように読んではダメなのです。

これはカードのメッセージとは逆の事を言ってしまっているからです。

例えば
上記3単語でアドバイスをする際は…
『強制終了してください』
『破滅させてください』
『崩壊させてください』

というように読むのが正解なのです。

そんなアドバイスの仕方ってあるのか?
と思いますよね。

ですので
ここで大切になってくるのが、
『いつ、どこで、誰が、何を、何故、どのように』
のどれか、または組み合わせてキーワードを当てはめていくことなのです。

例えば「強制終了」というキーワードを使うのであれば…

相談内容の中で
「誰の、何を、どのように強制終了させるのか?」
という文脈を作っていきます。

そこから
『相談者の中の、相手への嫉妬心を、強制終了させる』
などのように文章を組み立てていきます。

勿論アドバイスですので、
「あなたの中の彼への嫉妬心を強制終了させてくださいね」
で終わるのではなく…

どのようにすれば
自分の中の彼への嫉妬心を強制終了させられるのか?
という提案をしていきます。

下記は、模擬事例と筆者の解答です。

模擬事例 ~相談内容~

ここからは模擬事例として
お話を進めていきたいと思います。

まずは相談内容を仮に決めてみます。

2年付き合っていた彼と、1か月前に別れてしまいました。
きっかけは喧嘩でした。
その後「君のわがままなところが辛いから」と言われたのです。
私と彼は同じ会社で毎日顔を合わせますが、
その日以来、仕事の挨拶以外はせず、態度も素っ気ないです。
でも、私はまだ彼の事が好きなので、どうしても復縁したいです。
どうすれば復縁に近づく事が出来るでしょうか?

という相談内容があったとします。
1枚引きをして「死神のカード」が出ました。
そして、
キーワードは先程の『強制終了』を選んでみます。

このキーワードで
どのように読みますでしょうか?

相談者さんは
「どうすれば復縁に近づくことが出来るか?」
復縁のアドバイスをと仰っていますので、
この『強制終了』というキーワードを「アドバイス」として読んでみてください。

このように
アドバイスの場所に死神や悪魔、塔といった
ネガティブ寄りのカードが出る事は多くあります。

ですが
キーワードがネガティブだから
アドバイスが出来ないという事は決してありません。

選んだキーワードをどのように変換していくか?
それがタロットリーディングの肝になっていきます。

模擬事例 ~リーディングの例~

では、
先程の相談内容に対して
『強制終了』というキーワードを選び、
アドバイスに変換していきたいと思います。

カードからキーワードを選定した後は、
「いつ、どこで、誰が、何を、何故、どのように」
このどれか?
または組み合わせて当てはめていくのが良いと、先ほどお伝えいたしました。

筆者はこの相談内容に対して、
「誰の、何を、どのように強制終了させるのか?」
と組み合わせて当てはめていこうとしています。

そこから
「相談者さんの、わがままだと思われている雰囲気を、強制終了させる」
として、アドバイスを読んでいこうと思います。

────────────────────
強制終了というのは、
「ひとつの事を強制的に終わらせること」です。
相談者さんは彼に
「君のわがままなところが辛い」と言われたとのことで、
まずはその雰囲気から脱却していくアドバイスにします。

でしたら…
『自分のキャッチコピーを考え、イメチェンをする』
というのは良い戦略ではないでしょうか?

例えば、
わがままっぽい雰囲気というならば、
日常で「感謝」という部分をおろそかにしているのでは?
と筆者は感じます。

でしたら、良い感じのキャッチコピーは
『いつでも笑顔でありがとう』です。
このキャッチコピーでも良いですし、
ご自身でもっと良い感じのがあれば、それでいきましょう。

先程
「感謝という部分をおろそかにしているのでは?」
と書せていただきましたが…
相談者さんも、
友達に何か貰ったりした時には「有難う」と言いますよね。
でもこれからは、ありがとうの範囲をもっと広げていきます。
「有難う」を連発していきましょう。
しかも笑顔で
「ありがとう(o^―^o)ニコ」です。
いつも行くコンビニの店員さん、レストランの店員さん…
自分の行く場所の全てで
「ありがとう(o^―^o)ニコ」を使っていきましょう。

彼が見ていようが見ていまいがです。
プライベートでも確実にやってくださいね。

イメチェンとは、
何もヘアスタイルを変えたり、メガネをコンタクトにしたりと…
外見を変えることだけを言うのではありません。

今まで相談者さんが、
このような振舞いをしてこなかったのでしたら、
『いつも笑顔でありがとう』を振りまける人間に成るというのも「イメチェン」です。

最初は「カタチだけ」になるかもしれません。
でもそれで良いんです。
「カタチ」を何度も繰り返していけば、そのうちに「心」が伴っていくからです。

心が伴ってくれば、
毎回の「ありがとう」が真に心のこもったものになっていきます。

やっぱり感謝の心を持つ人って
「愛のある人」だと思うのです。
しかも、その感謝の言葉には、
にこにこした笑顔までついているんです。

あなたに「ありがとう(o^―^o)ニコ」と言われた人は、瞬間的であっても絶対に快い気分になれます。
なんか癒されたと思います。
また、あなたの「笑顔」と「ありがとう」が見たいとさえ思うでしょう。

それを出来る人が、
人に好かれないなんてことはありえません。

100人居たら一人くらいアンチは居てしまうかもしれませんが
その人にも同じように接せるなら、その人もそのうちに変わります。

別れた彼も何だかんだ言って
遠目では相談者さんを感じていますからね。
「○○変わったよな…」といつしか心で思うはずです。

その瞬間って彼も気づいていないのですが、
別れた時よりもあなたに対してポジティブな気持が湧いているものなのです。

そう思わせられれば、
一歩復縁に近づいたと言っても過言ではないでしょう。

しかもです…
いつもにこにこ
「ありがとう(o^―^o)ニコ」というような…
そんなあなたを見ていて、
もしくはあなたと接して心地良いなと思ってもらえる。
それだけでなく
あなたの「ありがとう(o^―^o)ニコ」に会いたいとさえ思ってもらえたとしたら…?

そんな振舞いを手に入れた時、
他の多くの人からも「○○さんは素敵な人だ」と思ってもらえます。

彼には申し訳ないですが…
あなたは「素敵だからほっといてはいけない人」に成ります。

彼も一度離れてしまったけれど、
遠目で感じているだけなんて、
うかうかしてられなくなるワケです…。

だってヘタしたら、
他の人の恋人になってしまうかもしれないのですから…。
────────────────────

このように
一般的にはネガティブとされるカードであっても
そのキーワードから
どのような言葉に繋げていくかで
いかようにもアドバイスをしてあげる事が出来るのですね。

ですので「死神のカード」と言えども
落ち着いて読めば
アドバイスカードに出てきても怖くないのですね。

今回の例文の
「わがままだと思われている雰囲気を強制終了させる」
というのは、
言葉を変えれば『生まれ変わり』とも言えます。

死神のカードは
「ひとつの命が終わり、次の命が生まれるカード」です。

このように考えると、
今のリーディングも、デタラメにしている訳ではありませんよね 笑

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まとめ:タロット「死神」は正位置でも良い意味で読める

死神のカードは、
「死、終了」とネガティブなだけに読まれがちですが…

何が死するのか?
誰の何を終了させるのか?

など視点を変えて考えることで
様々なリーディングが出来ます。

そういった点では、
「生」と「死」の死神のカードは
かなり万能なカードで、
慣れれば
かなり読みやすいカードの1枚だと筆者は感じています。

タロットには
愚者のような明るいカード、
死神のような暗いカードがありますが、
「このカードが出たらハッピー」
「このカードが出たらダメ」
といったものは無いのです。

どのカードもポジティブに読めますし、
どのカードもネガティブに読めます。

ですので、
死神が出てきても
決して怖いことはないのですね。

それでは、
本日も
最後までお読み戴き
誠に有り難うございました。

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