【解説】タロット『正義』が読みづらい!!それはカードの「意味」が抽象的だから

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皆様こんにちは、
『本気のタロット講座』へようこそ。

今回の記事は
正義のカードについて細かく解説していきたいと思います。

正義のカードは読みづらいカードのひとつですよね。
その理由のひとつとして
正義のカードの「意味」があります。
⇒公平、ルール、規律、公正、善行、均衡、両立…etc
このように非常に抽象的なのです。

この抽象言語だけで読もうとすると、正義のリーディングは難しくなります。

実際このカードが場に出てしまうと、
戸惑ってしまう方もいらっしゃいます。
一瞬でも戸惑ってしまうと
そこから頭が回らなくなり…
リーディングを立て直すのに苦労しますよね。

このようなカードの場合、
カードのテーマを頭に入れておくことでリーディングの手助けになってくれます。

今回は『正義=裁判官』という解説で少し堅苦しいお話になりますが…
めげずに頑張っていきましょう!!

本記事が少しでも
皆様の正義のリーディングのお役に立てれば嬉しいです。

目次

Ⅺ, 正義の説明 ~裁判官のカード~

下の画像は「正義の女神 テミス」です。
正義のカードのように天秤と剣を持っています。
司法、裁判の公正を表すシンボルとして裁判所などで置かれているようです。

「Ⅺ, 正義」は、裁判官、正義の女神を表したカードです。

ですので正義を読む際は、裁判をイメージしても読めます。
その際「裁判とはどういうものか?」を自分の言葉で表現してみてください。

『裁判とは?』
弁護側(被疑者側)と検察側(被害者側)に分かれて、
それぞれ事件や罪の証拠、原因、動機、根拠をそれぞれが出し合い、出し合ったなかで結論を決め、有罪か無罪かを断定する行いである。

と表現してみました。

一般的に犯罪には、その背景があるものです。
犯罪だけがいきなり姿を表すということは無いはずです。
被告人は、何故それを犯したのか?
その動機に至った原因は…?

犯罪に限らず、全ての事柄には原因があり、そしてその結果があります。

裁判では弁護側、検察側がそれぞれ
証拠、原因、動機、根拠を出し合います。
犯罪の背景、事のいきさつ、経緯、因果関係…
それらを明らかにしなければ、
「有罪なのか?」「無罪なのか?」を判断できません。
そして、その背景が明らかになるからこそ、
有罪であっても情状酌量(じょうじょうしゃくりょう)もあるのですね。

結果に至った原因を明らかにすることは、
キチンとした判決をするためには必須です。

このお話から
『因果関係=原因と結果』というキーワードを正義のカードに見つけることが出来ます。

今起きている事柄には全て原因があります。
その原因を明らかにすることが大切なのです。

恋人と別れてしまった本当の原因はなんだろうか…?
人間関係が上手く行かない原因は何だろうか…?
仕事が上手く行かない原因は何だろうか…?

その原因と思われるものを
一旦、周りの人や環境のせいにせず
自分のなかに見つけ、
その原因だと思われるものを
自分の中で正そうと試みるだけでも
自身を取り巻く環境は必ず変わります。
「変わろう」とする心、プロセスそのものが自身を変えるからです。

正義のカードを読む際、
上記のお話も参考にして戴ければ嬉しいです。

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正義という名前

タロットカードは
「名前」から連想してリーディングをすることも出来ます。

このカードの名前は
『JUSTICE.』(ジャスティス=正義)です。

では先程の裁判の項目のように、
「正義とは何か?」というのを自分の言葉で表現してみましょう。

『正義とは』
その個人や組織、団体だけが強く掲げている思想ではなく、またはその環境がもたらした考え方ではなく、人間社会での一般的な道徳や倫理に適い、善しとされている行動や心持ち。
としてみました。

人としての道徳心、倫理観、良心に反しない行動や心持ちと言い換える事も出来ます。

例えば…
『弱い者をいじめてはいけない』というのは
一般的な道徳心や良心からくるものですよね。
これが「いじめても良いだろう、弱いのだから」となってしまうのは、
その人個人の考え方や、属している組織の考え方…
またはその人を取り巻く環境が、そういう思想を創ってしまったのかもしれません。

そのような特殊な状況下の正義ではなく、
『人の良心からくる正義』もこのカードは指しています。

『正義』というキーワードで読む場合、
その部分も大切に読んであげてください。

身近に悩んでいる人がいたら声をかけてあげる。
歩道の真ん中に邪魔なゴミが置いてあったら端っこに避けておいてあげる。
電車で座りたそうな人がいたら一言声をかけてみる。

こういった事を見つけた人は…
「本当はそうしてあげたい!!」と心では思っているはずです。
でも…
「誰かがやるかもしれない」
「他の人が沢山いるから何だか恥ずかしい…」
という色々な心境があって、
実際に行動に移せないという方も多いと思います。

そこを
『人としての良心にそって行動に移せるか?』
というのが正義のカードのメッセージでもあります。

これはアドバイスなどにも使えますので、
是非、参考にしていただければと思います。

左手の天秤を読む

正義の女神は
左手に天秤(てんびん)を持っています。

これは「公平、公正」を表す描写です。
現に、この天秤はどちらにも傾いていませんね。
綺麗に釣り合っています。

裁判官は法のもとに公正でなければなりません。
袖の下をもらったり、
えこひいきしたり、
今日の気分で判決を変えたりすることは許されません。

『ルールのもと、全ての者に平等である』
この天秤はその意志を表しています。

正義のカードでは
平等や公平、公正のキーワードが使えますが…
「法のもとに」としてしまうと
読みづらくなってしまいますので
リーディングでは『ルールのもとに』と変換すると読みやすくなります。

職場、組織、コミュニティ、約束事…etc.
そういったルールのもとにおいて平等、公平であるということです。

そのルールを逸脱する者は
キチンと叱らなければなりませんし、
ルールを理解し、守ってもらうため、根気よく教える事も時には必要でしょう。

この人はキチンとしているから優遇する。
この人はダメだから見放す…。
そうではなく、
そのルールの中に居る者が皆、
快く過ごすためのコミュニケーションの大切さも示唆しています。

この天秤をリーディングに活用する際は
上記のお話を踏まえ
平等や公平さ、公正さ、偏見を持たない事、えこひいきしない事。
というのが大切ですというメッセージを思い出してみてください。

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右手の剣を読む

正義の女神は右手に剣を持っています。
何故こんな物騒なものを手にしているのでしょうか?

これは
「善と悪に分ける」
「白と黒に分ける」
「有罪と無罪に分ける」
ということを表現しています。

「裁判官」をイメージしてみてください。
その最終判決には「有罪」か「無罪」しかないはずです。
裁判の途中、証拠が揃っておらず処分保留になることもありますが…
最後にはどちらかに決着するでしょう。

そして垂直に持っているのは、
「決して揺るがない強い意志」「その重責を負う覚悟の表れ」です。

このお話を踏まえ、剣の部分をイメージ。
筆者がリーディングキーワードを出すなら…
「やるかやらないか」どちらか完全に決める、AかBか選んだものに後悔しない、勝利の為の最善の策を尽くす、やると決めたら完全にやり通す、白か黒かをハッキリと決める、自分の行動や言動に責任を持つ、言い訳をしない、揺るがないメンタルを鍛える…etc.
としてみました。

正義のカードに「中途半端」はありません!!
「何となくやる、適当に始めてみる、惰性で続ける」というのはありません。

「○」か「×」しかないのです。
「△」は無いのです。

やるならやる辞めるならやめる、別れるなら別れる!!
それが正義のカードの「剣」が表現するものです。

どのようなイメージを湧かせるのか?
それは個々人によって違いますので、
筆者の出したキーワードにこだわらず
あくまでヒントとして、ご自身のキーワードを出していってみてくださいね。

表情をリーディングに使う

タロットでは登場人物の表情も
リーディングに活用することが出来ます。

この正義の女神は真っすぐ前を向き、
何かを見極めようとしてします。
非常に厳しい表情だという印象ですね。

この表情をタロットリーダーが観て
「何を感じたか?」
それがそのまま正義のキーワードになってしまいます。

試しに筆者が
正義の女神の表情を観て感じたことを列挙してみます。

お堅そう、冗談が通じなさそう、真面目一辺倒、妥協し無さそう、冷静な人そう、頭良さそう、時間にきっちりしてそう、目力凄い、無言の圧力がある、この人の前では緊張するだろうな、意味のある事しか喋らなさそう、とっつきにくそう、プライベート謎…etc.

色々と挙げてみましたが、
この「○○そう」「○○っぽい」というのが
実は、そのままリーディングに使えるのです。

例えば…
彼の気持ち
「私への初対面での印象は…?」
という質問があったとしまして、
「正義」のカードがドローされました。

この表情を観て、
先程列挙したキーワードを当てはめるとこうなります。
↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓
彼のあなたへの初対面の印象は…?
⇒あまり冗談が通じなさそうな印象を持った。
⇒頭良さそうな人だなという印象を持った。
⇒目力凄すぎ、圧倒されるなという印象を持った。
⇒この人プライベートマジ謎という印象を持った。

全体的にネガティブっぽい
リーディングになってしまいましたが…汗

登場人物の表情は
このような使い方が出来ると覚えておくと、
他のカードのリーディングも楽になります。

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石の椅子、柱、冠の表すもの

キューブ(立方体)や人工物は、
「現実的、物質的」という事を表現しています。

正義のカードでは、
柱や椅子、冠などが人工物で描かれていますね。

座っている椅子は石の椅子で
その形は立方体に近いものになっています。

石の柱も人工物で、
正義の女神が現実的、論理的な思考の持ち主であることの表現とされています。

頭にかぶっている冠をよく観ると、
冠の真ん中には青い正方形の飾りが施されていて
冠の上方には四角の形状も3つついています。

この椅子や柱、冠から判るのは、
正義の女神がかなりの現実的な思考、思想の持ち主だということです。

現に裁判官は、理想主義ではダメですよね。
「こうしたいな」「こうなったら良いな」
という考えのもとではなく、
法のもとに判決を下していかなければなりません。

理想主義ではなく現実主義。
感情的ではなく論理的でなければならないのです。

こういった部分から、
正義のカードに
「真面目、現実主義、論理的思考」
というキーワードを見つけることが出来ます。

上記のキーワードを基に、
筆者がイメージを膨らませて
リーディングキーワード化をしてみます。

「真面目、現実主義、論理的思考」
⇒何事も真面目に取り組む、イカサマをしない、不正を許さない、理想だけを追わない、現実主義、論理主義、夢見がちにならない、キチンと足元を見る、準備を怠らない、怠けない、筋道を立てる、順序立てて物事を遂行する、面白みの無い人、真面目一辺倒…etc.

正義のカードは
タロットの中でも動きが少なく読みづらいカードです。

ですが、ひとつの単語…
(例えば:真面目)という単語から、
「真面目な人ってどんな感じだろう?」
と身近な人や映画、ドラマ、
漫画などを思い出しイメージを膨らませて
そのイメージを上記のように言葉にしていくことで
それをそのままリーディングキーワードとして使っていくことが出来ます。

赤いローブ

正義の女神は赤いローブをまとっています。

本ブログでは度々、
「赤」「赤いバラ」は男性性の象徴。
「白」「白いユリ」は女性性の象徴。
というように解説をしてきましたが…

実はタロットには、
『愚者の旅』という愚者が太陽を目指して旅をするという概念があります。
そこで愚者が出逢う
「I, 魔術師」から「IX, 隠者」までは人間で…
「Ⅺ, 正義」から「XXI, 世界」までは、その象徴の『擬人化』とされています。

例えば、この正義の女神は人間ではなく、
『正義という象徴の擬人化』なのですね。

象徴の擬人化がまとっているものなので、
「男性性」「女性性」という括りからは外されます。

正義から先の色味を読む際は、
その絵のテーマを考慮していきます。

正義の絵のテーマは…
簡潔に言えば『悪は許さない』といったところでしょうか?
そういうテーマと考えるのなら、
正義の擬人化がまとっている赤は…
情熱などといった「熱いもの」を表していると読めます。

正義に対する情熱か?悪に対する怒りか?
自分の信念に基づく「心の炎」の表現です。

正義の女神は
「正義を背負って」法のもとに判決を出します。

このお話を基に正義を読んでいくなら…
自分の専門に情熱を燃やす。
ひとつの事に情熱を燃やし極める。
やるべき使命を心から果たす。
全力で責務を全うする。
とことんまで真実を追求する。

というようにキーワードを出していくことも出来ます。

カードのテーマを考えることは想像力の向上に繋がります。
それは連想法タロットリーディングの強い力になってくれます。
是非、やってみてください。

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垂れ幕で隠されているもの

正義のカードの背景の色をよく見てみると…
実は「黄色」なのです。

タロット78枚、一部例外はありますが、
愚者や魔術師など、ポジティブっぽいカードの背景は黄色ですよね。
これらは色彩表現で
「勝利、栄光、幸福、豊かさ、幸運」などを表す色です。

正義のカードの背景も黄色なのですが…
垂れ幕がかかって隠されています。
これは垂れ幕で黄色部分をワザと隠しているのです。

裁判は法の下に白黒をはっきりつけるもので
時には重い判決を下さなければならない事もあります。
全ての人に、
勝利や幸福を与えられるわけではありません。

そして、判決を下す側は
有罪の者を無罪にしてはならず、冤罪を作ってもいけません。
表面的な事柄に惑わされず、真実を見抜く力が必要です。
これは計り知れない責任の重さです。

不当な扱いを受けた正しい者には未来への希望を。
そして悪い行いには正当な裁きを。

正義のカードは、
決してネガティブなカードではありません。

「正義」なのですから、どちらかと言えばポジティブでしょう。
しかし、
その責任の重さ故に、勝利、幸福、栄光、豊かさ…etc.
などを手放しで表現できないのです。

黄色い部分はあるが、全部を見せず…
尚且つ全部隠さない理由はそのためです。

ポジティブに読むなら⇒「責任を持つ」
ネガティブに読むなら⇒「重圧を受ける」
などと読んでいくことも出来ます。

これだけでは難しいので、
本ブログで度々登場する『類語辞典』も活用してみましょう。

責任を持つの類語:

責任がある、担う、しょって立つ、背負って立つ、責任者となる、責任を負う、一身に担う、任せられる、背に負う、背負う、責任を担う、責任者になる、責任を持つ、名を背負う、担当する、責務を負う。

Weblio類語辞典「責任を持つ」より引用。

重圧を受けるの類語:

ストレスを感じる、重圧感、プレッシャー、重圧、圧迫感、負荷、重荷、閉塞感、重苦しい感じ、息が詰まる感じ、精神的重圧、精神的ストレス、心労、ものすごい緊張、気負い。

Weblio類語辞典「重圧」より引用。

上記の類語は、
全て「正義」のカードを読む際に活用できます。

類語辞典はリーディングキーワードを出す際の強い武器となってくれます。
是非、活用してみてください。

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まとめ:『正義』のカードが読みづらいのは意味が抽象的だから

正義のカードには
天秤や剣といったものが描かれていました。

そしてそれらは
「格好良さそうだから何となく描かれている」のではなく…
キチンと意味や背景があり描かれているのですね。

タロットを読む際は、
各オブジェのポイントを押さえ、
相談内容に当てはまる言葉として
どのようにイメージ、言語化していくか?
そこがタロットリーディングの鍵になっていきます。

タロットを学ぶ際、
「○○の意味は○○だ」
「○○の意味は○○だ」
と暗記のように覚えてしまうと
リーディングに柔軟性を欠いてしまいます。

ですので、
ひとつの意味だけでなく
そこからイメージを膨らませて
リーディングのキーワードにしていってみてください。

ひとつの意味からイメージを膨らませ
様々なキーワードに変換できたなら、
それらの言葉は
あなた独自の「正義のキーワード」として未来永劫使えます。

そういった部分も
是非
楽しんでいただければ嬉しいです。

それでは、
本日も最後までお読み戴き
誠に有り難うございました。

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